関西の芸、特に大阪の芸人の凄さ
大阪人のイメージを頭の中に作り出そうとすると、自然に横山やすし、やっさんのイメージが出てきてしまうから困ります。「怒るで、しかし」「いいかげんにせえや、しかし」しかし、あれだけ定着したイメージを作り出してしまったやっさんはやはり凄い。なんだか、大阪にはいまだにあんな喋り方をする眼鏡のおっさんがその辺をうろうろしているのではないか、と思ってしまいます。私だけか。
あと、引退してしまったけど、島田紳助さん。あの人は京都出身ですが、漫才ブームで大阪芸人の中から頭角を現し、そして巧みな話術で日本人にひとつのスタンダードを作り上げてしまった。
あと大阪の芸人で凄いといったら、漫画トリオだ、上岡龍太郎さんに横山ノックさん。上岡さんはもう隠居して久しいけれど、あの頃の喋りを見たらやはり紳助さんとおなじく、圧倒的な影響力を持っていた。これはそれぞれの持つ力がもちろん大きいのでしょうけど、やっぱり大阪弁の力がものをいっていたのではないか、とも感じます。紳助さんや上岡さんが標準語で喋る姿は想像できない。
あと凄いのはやはり関西の落語家だ、一応明石家さんまさんも落語家なんだけど、落語はちっともできない、だけど日本人の10分の1はあの人に乗っ取られている、なんといっても正体は“ブラックデビル”なんだから。
桂文珍さんの落語を生で聞いたことがあります。凄かった。高座に立っている間笑いっぱなしだった。故・談志家元は「文珍の奴ぁ人間じゃねぇ、妖怪だ」なんて言っていました。吉本という修羅場を潜り抜けて、高座での姿と、番組に出ている常識人の姿を両立しているあの人に対する談志家元の褒め言葉です。関西の落語家で他に忘れちゃいけないのは、あとは鶴瓶さん、嘉門達夫さん(考えてみるとこの人も大阪の人だね)に言わせると、「顔は笑っていても目は笑っていない」そうですが。この人も落語の登場人物みたいに、バカげた、狂気じみたことを簡単にやってのける。テレビで下半身をさらすことくらいは序の口だって、やっぱり家元が言っていた。
まとめると、大阪から出た超一流の芸人は、ほとんどが化け物なのです。